第7章≪Do≫伝える舞台のあり方「講演本番」編
 
 2-6 「Q&A10カ条」の続きは?

   ③初めにできるだけ質問を出させてから、組み替えて回答する
      「なるほど・・・いい質問ですね。他にあったらどうぞ・・・」と言って出させるのです。
     なぜそうするかというと、質問の中身に軽重がありますし、回答時間の配分もしなければな
     りません。そのため回答の順番を整理して、回答を組み立てると、効果的になるからです。
      つまり、質問を一つの流れにすると、回答もその時間も魅力的ですし、聴く方も一層理解
     が深まってきます。ただし、時間が無いときは、しません
   ④質問した勇気を認める
      大体、わが国での経営者対象の講演では、質問は他の聴衆から、どう思われるかと気を
     遣う性でしょうか、ようです。関東から北にいく、南に下がるにつれて、質問する度合いが
     段々低くなりますね。   
      そうした中で勇気を奮い起こして質問するのですから、まずそこを認めてあげます。
     質問があるのに、手を挙げきれない方々の方が多いのが現実ですから、質問者に“大歓迎”の
     敬意で向き合います。
   ⑤“初歩的・素朴な質問”こそ、本質に迫るものが潜んでいることを分からせる
      わが国での質問の出し方をみると、「スイマセン、初歩的な質問で恐縮ですが・・・」と恐る
     恐る、断りから質問がなされる場面が多いように思います。
      しかし、出されたそれらの質問の多くは、用語の本質的な意味につながるものや、忘れがち
     になっている基本的・原則的な問題に関わるものが多いのです。それらは貴重です。